
革靴を探していると、「ストレートチップ」「プレーントゥ」「内羽根」「外羽根」「ラウンドトゥ」など、さまざまな名前を目にします。
どれも革靴の特徴を表す言葉ですが、実は同じ基準で分類された名称ではありません。
革靴は、つま先や甲のデザイン、靴紐を通す羽根の構造、ローファーやモンクストラップのような履き方・留め方、そして靴全体の印象を左右するつま先(トゥ)の形など、いくつもの要素を組み合わせて作られています。
例えば同じ黒い革靴でも、「内羽根+ストレートチップ+ラウンドトゥ」のように、それぞれの特徴を組み合わせて表すことができます。
この記事では、メンズ革靴の代表的な種類と名前を整理しながら、それぞれの違いや特徴、ビジネス・フォーマル・カジュアルなどシーンに合わせた選び方までご紹介します。
革靴の名前を覚えることよりも、「どこを見ると違いが分かるのか」を知ることから始めてみましょう。
革靴にはどんな種類がある?
革靴にはさまざまな種類がありますが、「全部で○種類」と単純に分けられるものではありません。
これは革靴の名称が、デザイン・構造・つま先の形・素材など、異なる特徴をもとにつけられているためです。
まずは、革靴を見るときの代表的なポイントを整理してみましょう。
| 見るポイント | 主な種類・名称 | 主に変わるもの |
|---|---|---|
| つま先・甲のデザイン | ストレートチップ、プレーントゥ、Uチップ、ウィングチップなど | 装飾・印象 |
| 羽根の構造 | 内羽根、外羽根 | 見た目・ドレス感 |
| 履き方・留め方 | 紐靴、モンクストラップ、ローファーなど | 履き方・デザイン |
| つま先の形 | ラウンド、スクエア、チゼル、ポインテッド、オブリークなど | シルエット・印象 |
| 素材・色 | スムースレザー、スエード、黒、ブラウンなど | 質感・コーディネート |
| ソール | レザー、ラバーなど | 見た目・機能 |
例えば「ストレートチップ」と「ラウンドトゥ」は、どちらか一方を選ぶものではありません。
ストレートチップはつま先のデザイン、ラウンドトゥはつま先の形を表す名称なので、一足の革靴が両方の特徴を持つことがあります。
こうした分類の違いが分かると、革靴の商品説明やショップで使われている名称も理解しやすくなります。

つま先・甲のデザインで見る革靴の種類
ストレートチップ

つま先部分に横一文字の切り替えが入ったデザインをストレートチップと呼びます。
つま先に革をかぶせたような形から「キャップトゥ」、日本では「一文字」と呼ばれることもあります。
装飾を抑えた端正なデザインで、特に黒・内羽根のストレートチップは、ビジネスから改まった場面まで使われる代表的な組み合わせです。
ただし、ストレートチップであればすべて同じフォーマル度になるわけではありません。羽根の構造、色、素材、穴飾りなどによって印象は変わります。
プレーントゥ

プレーントゥは、つま先に切り替えや装飾を設けないシンプルなデザインです。
装飾が少ないため、靴の木型や革の質感、シルエットなどが見た目に表れやすいのも特徴です。ビジネスシューズからカジュアルな革靴まで幅広く見られます。
Uチップ・Vチップ

甲からつま先にかけてU字状の切り替えやステッチを施したものをUチップと呼びます。
その形が中央に向かって鋭角になったタイプは、一般にVチップと呼ばれます。
ストレートチップなどと比較するとカジュアルな印象を持たせやすく、ビジネスカジュアルや普段のスタイリングにも取り入れやすいデザインです。
ウィングチップ

つま先の切り替えが、鳥が翼を広げたようなW字型になったデザインをウィングチップと呼びます。
穴飾りなどを組み合わせたデザインも多く、装飾性の高さが特徴です。ビジネスカジュアルやジャケットスタイル、普段の革靴として楽しみやすい一方、厳格なフォーマルシーンでは、より装飾を抑えた靴が一般的です。
革靴の「内羽根」と「外羽根」の違い
「羽根」とは、靴紐を通す穴(アイレット)が設けられている部分を指します。
その取り付け方によって、大きく内羽根式と外羽根式に分けられます。

内羽根(オックスフォード)
羽根の部分が甲革の下側に入り込むように取り付けられた構造が内羽根式です。
英語圏では「Oxford(オックスフォード)」と呼ばれる分類があります。履き口まわりがすっきり見えやすく、一般的に外羽根式よりドレッシーな印象になります。
外羽根(ダービー)
羽根の部分が甲革の上に重なるように取り付けられた構造が外羽根式です。
「Derby(ダービー)」と呼ばれる分類があります。羽根部分が開く構造で、紐による調整がしやすく、内羽根式に比べると一般的にカジュアルな印象になります。
紐靴以外にもある革靴の種類
モンクストラップ

靴紐ではなく、ストラップとバックルで足を固定する革靴です。
バックルが1つならシングルモンク、2つならダブルモンクと呼ばれます。紐靴とは異なるバックルのデザインが、足元のアクセントになります。
ローファー

ローファーは、靴紐を結ばずに履けるスリッポンタイプの代表的な革靴です。
コインローファー、タッセルローファー、ヴァンプローファーなど、さらに細かな種類があります。
つま先の形(トゥ)で見る革靴の種類
革靴のシルエットを考えるうえで重要なのが木型(ラスト)です。
革靴のつま先の形は、靴の土台となる「木型(ラスト)」によって大きく左右されます。
写真はwhoop’-de-doo’で実際に使用してきた木型の一例です。
木型によってつま先の丸みや幅、長さなどが異なり、靴全体のシルエットにも違いが生まれます。

ラウンドトゥ

つま先が丸みを帯びた形状です。ドレスシューズからカジュアルシューズまで幅広く見られる、汎用性の高い形の一つです。
スクエアトゥ

つま先部分に角を持たせ、四角く見える形状です。角の出方によって印象は異なり、柔らかなスクエアから直線的なスクエアまでさまざまです。
ポインテッドトゥ

つま先に向かって細く、尖った形状です。細身でシャープな印象を作りやすいトゥです。
チゼルトゥ

「チゼル(chisel)」はノミを意味し、その名の通り削り出したようなエッジを感じさせるつま先形状を指します。
オブリークトゥ

親指側から小指側へ斜めに流れるようなラインを持つつま先形状です。足の形を意識した木型で用いられることがあります。
実際のフィット感は、トゥ形状だけでなく木型・足型・サイズなどとの組み合わせによって変わります。
シーン別|どの種類の革靴を選ぶ?

ビジネス
職場のドレスコードによって選択肢は変わります。
スーツを基本とする職場なら、ストレートチップやプレーントゥなど装飾を抑えたデザインが合わせやすく、黒や濃いブラウンなどが定番です。
ビジネスカジュアルでは、Uチップやローファーなども選択肢が広がります。
結婚式・式典
格式や立場、服装によって選択肢は変わりますが、一般的な男性ゲストの礼装では黒の内羽根ストレートチップが代表的な選択肢です。
葬儀・弔事
黒で装飾を抑えた革靴が基本です。一般的には黒の内羽根ストレートチップが代表的な選択肢です。
カジュアル
普段着では革靴の選択肢が大きく広がります。プレーントゥ、Uチップ、ローファー、ウィングチップなど、パンツのシルエットや服装とのバランスを見ながら選べます。
革靴は「種類」だけで選ばない
革靴の種類が分かったら、実際に選ぶときは用途・色・革や素材・木型とシルエット・ソール・サイズとフィットも確認します。
特にサイズについては、同じサイズ表記でもブランドやモデル、木型などによってフィット感が変わります。
革靴の種類についてよくある質問
メンズ革靴には何種類ありますか?
革靴はデザイン・羽根の構造・履き方・つま先形状など複数の基準で分類されるため、「全部で○種類」と一つの数字で表すことはできません。本記事では、革靴選びで知っておきたい代表的な分類を紹介しています。
ストレートチップとプレーントゥの違いは?
ストレートチップはつま先に横一文字の切り替えがあり、プレーントゥはつま先に切り替えや装飾を設けないデザインです。
内羽根と外羽根は何が違いますか?
靴紐を通す羽根部分の取り付け方が異なります。内羽根は甲革の下側に入り込む構造、外羽根は甲革の上に重なる構造です。一般的には内羽根の方がドレッシーな印象になります。
初めて革靴を買うなら何を選べばいい?
まず「どこで履くか」を決めることが大切です。仕事、冠婚葬祭、普段使いでは適した選択肢が異なります。複数の改まった場面で使うことを想定する場合は、黒の内羽根ストレートチップが代表的な選択肢の一つです。
革靴をもっと知る
革靴の種類を理解したら、デザインや構造、サイズ、お手入れなどをもう少し詳しく見てみましょう。
- ストレートチップとは?
- プレーントゥとは?
- オックスフォードシューズとは?(内羽根)
- ダービーシューズとは?(外羽根)
- ローファーの種類
- ビジネスカジュアルの靴の選び方
- フォーマル・式典での革靴の選び方
- 革靴とスニーカーのサイズの違い
- 革靴のお手入れ方法
whoop’-de-doo’の革靴を見る

1987年創業、東京・浅草発のシューズブランド「whoop’-de-doo’」では、ビジネスからカジュアルまで、さまざまなデザインのメンズシューズを展開しています。
革靴の種類や特徴を知ったうえで、デザイン・素材・シルエットを見比べながら、自分に合う一足を探してみてください。