
革靴を長く履くためには、日頃のお手入れが大切です。
とはいえ、
「革靴のお手入れは何をすればいい?」
「道具をたくさん揃えないといけない?」
「クリームはどのくらいの頻度で塗ればいい?」
など、初めてだと分からないことも多いのではないでしょうか。
革靴のお手入れは、毎回すべての工程を行う必要はありません。
普段はブラッシングでホコリを落とし、革の状態を見ながらクリームなどを使ったケアを行うのが基本です。
この記事では、革靴のお手入れが初めての方に向けて、必要な道具、基本の手順、頻度の考え方を靴ブランドの視点からわかりやすく解説します。
※この記事では、主に表面が滑らかな一般的なスムースレザーを使用した革靴のお手入れを紹介します。スエードなどの起毛革はお手入れ方法が異なります。
革靴のお手入れは何をすればいい?
革靴のお手入れというと、クリーナーやクリームを使って時間をかけて磨くイメージがあるかもしれません。
しかし、毎回そこまで行う必要はありません。
基本的には、「履いた後の簡単なケア」と「革の状態を見ながら行うケア」に分けて考えると分かりやすくなります。
| タイミング | 基本のお手入れ |
|---|---|
| 履いた後 | ブラッシングでホコリや表面の汚れを落とす |
| 定期的なケア | 汚れを落とし、靴クリームで革を整える |
| 雨や汚れが気になるとき | 靴の状態に合わせたケアを行う |
| 保管するとき | 必要に応じてシューツリーを使用して形を整える |
最初から完璧に揃える必要はありません。
まずは履いた後にブラッシングすることから始めて、必要に応じてクリームなどを使ったお手入れを加えていきましょう。
革靴のお手入れが必要な理由

革靴に使われる天然皮革は、履いているうちにホコリや汚れが付着したり、乾燥したりします。
そのままの状態が続くと、革のツヤが失われたり、乾燥によって硬くなったりすることがあります。
特に、履きジワ・コバ周辺・羽根の付け根などはホコリが溜まりやすい部分です。
日頃のブラッシングでホコリを落とし、必要に応じてクリームなどで革を整えることが、革靴を良い状態で履き続けるための基本となります。

また、革靴は履き込むことで少しずつ表情が変わっていきます。
新品の状態をそのまま保つというより、履きながら変化していく革の表情を楽しめることも革靴ならではの魅力です。
革靴のお手入れに必要な道具

革靴のお手入れ用品にはさまざまな種類がありますが、最初からすべて揃える必要はありません。
まずは基本となる道具から始めて、必要に応じて追加していけば十分です。
まず揃えたい基本の道具
馬毛ブラシ

革靴の表面についたホコリや汚れを落とすために使います。
毛が比較的柔らかく、革靴全体をブラッシングする日常的なケアに使いやすいブラシです。
特に履きジワやコバ周辺、羽根の付け根などはホコリが溜まりやすいため、丁寧にブラッシングします。
革靴のお手入れをこれから始めるなら、まず用意しておきたい道具のひとつです。
靴クリーム
革に潤いや油分を補い、表面を整えるために使います。
色付きのクリームには補色できるものもありますが、使用できる革や仕上がりは製品によって異なります。
使用するときは一度にたくさん塗るのではなく、少量を薄く伸ばすことが基本です。
クロス
クリームを塗ったり、最後に乾拭きしたりするときに使用します。
靴用のクロスのほか、柔らかく清潔な布を使用できる場合もあります。
クリームを塗るものと仕上げ用を分けておくと使いやすくなります。
あると便利なお手入れ用品
革靴用クリーナー
表面の汚れや古いクリームなどを落とすために使います。
毎回必ず使用するものではなく、汚れやクリームの蓄積など、革の状態を確認しながら使用します。
製品によって使用できる革や使い方が異なるため、使用前に説明を確認しましょう。
仕上げ用ブラシ
クリームを塗った後にブラッシングし、クリームを全体になじませながら仕上げるために使用します。
ホコリ落とし用のブラシとは分けておくと、クリームが付着したブラシでホコリを落としてしまうことを防げます。
シューツリー
靴の中に入れて形を整えるためのアイテムです。
お手入れの際に使用すると、履きジワを伸ばした状態で作業しやすくなります。
保管時の型崩れ対策としても使用されます。
防水・撥水スプレー
雨や水分、汚れへの対策として使用します。
ただし、すべての革や靴に使用できるわけではありません。
使用できる素材、使用量、靴から離す距離、乾燥時間などは製品によって異なるため、必ず使用する製品の説明を確認してください。
初心者でもできる革靴のお手入れ手順
ここからは、一般的なスムースレザーの革靴を想定して、基本のお手入れ手順を紹介します。
使用するケア用品によって手順や使用方法が異なる場合があるため、実際のお手入れでは各製品の説明も確認してください。
STEP1 靴紐を外し、シューツリーを入れる
紐靴の場合は、最初に靴紐を外します。
靴紐を外しておくと、羽根の周辺など普段ブラシが届きにくい部分までお手入れしやすくなります。
シューツリーがある場合は靴の中に入れ、履きジワをある程度伸ばした状態にしておくと作業しやすくなります。
ローファーやモンクストラップなど、靴紐のない革靴はそのまま次の工程へ進みます。
STEP2 ブラッシングでホコリを落とす

まず、馬毛ブラシなどで革靴全体のホコリを落とします。
大きくブラシを動かしながら全体をブラッシングし、履きジワ・コバ周辺・羽根の付け根なども確認します。
ホコリや汚れが付着した状態でクリームを塗り始めるのではなく、まず表面をきれいにすることが基本です。
STEP3 必要に応じてクリーナーで汚れを落とす

表面の汚れや古いクリームが気になる場合は、革靴用クリーナーを使用します。
クリーナーをクロスなどに少量取り、革の状態を確認しながら優しく汚れを落としていきます。
クリーナーは毎回必ず使用する必要はありません。
また、製品によって使用方法や対応する素材が異なります。目立たない場所で試すなど、使用する製品の注意事項に従ってください。
STEP4 靴クリームを薄く塗る

汚れを落としたら、靴クリームを少量取り、革全体へ薄く伸ばします。
一度にたくさん塗る必要はありません。
クリームを塗りすぎると、余分なクリームが表面に残ってベタつきやホコリの付着につながることがあります。
少量ずつ、薄く均一に。
足りなければ追加するくらいの感覚で進めると、塗りすぎを防ぎやすくなります。
STEP5 ブラッシングしてクリームをなじませる
クリームを塗った後は、仕上げ用のブラシで靴全体をブラッシングします。
クリームを全体になじませながら、表面を整えていきます。
細かな部分にクリームが残っていないかも確認します。
STEP6 乾拭きして仕上げる

最後に、柔らかく清潔なクロスで革靴全体を乾拭きします。
余分なクリームを取り除きながら磨くことで、革本来の自然なツヤが出てきます。
強く擦るというより、表面を整えるような感覚で仕上げます。
STEP7 必要に応じて防水・撥水スプレーを使用する

雨や汚れへの対策として、防水・撥水スプレーを使用する方法もあります。
使用する場合は、対応素材・使用量・噴射距離・乾燥時間など、使用する製品の説明に従ってください。
また、スプレーを吸い込まないよう、製品の注意事項に従い、十分に換気できる環境で使用します。
革靴のお手入れ頻度はどれくらい?

革靴のお手入れは、「必ず月に○回」と決めるよりも、履く頻度や革の状態を見ながら行うことが大切です。
毎回クリーナーやクリームを使ったお手入れをする必要はありません。
普段は履いた後のブラッシングを中心に、乾燥や汚れ、ツヤの変化などが気になったときに、必要なケアを加えていきます。
| ケア内容 | 頻度・タイミングの考え方 |
|---|---|
| ブラッシング | 履いた後の習慣として |
| クリーナー | 汚れや古いクリームが気になるとき |
| 靴クリーム | 乾燥やツヤの低下など、革の状態を見ながら |
| 防水・撥水スプレー | 使用する製品の説明に従って |
| シューツリー | お手入れ時や保管時など、必要に応じて |
革靴を履く頻度や使用環境によって、必要なお手入れのタイミングは変わります。
「前回から何日経ったか」だけではなく、実際に革の表面を見て、触れて判断することも意識してみてください。
毎回するなら、まずはブラッシングから
日常のお手入れとして取り入れやすいのがブラッシングです。
履いた後に表面のホコリを落としておくだけでも、汚れが溜まりにくくなります。
毎回フルケアをするのが負担になって続かなくなるより、まずは簡単なブラッシングを習慣にすることから始めてみましょう。
革靴の状態や素材によってお手入れ方法は変わる
ここまで紹介したのは、一般的なスムースレザーの基本的なお手入れ方法です。
革靴は、使われている素材や靴の状態によって必要なケアが異なります。
「いつもの手入れだけでは対応できない」というときは、状態に合った方法を選ぶことが大切です。
雨に濡れた革靴
雨に濡れた場合は、通常のお手入れとは少し対応が異なります。
まず表面の水分を拭き取り、風通しのよい場所で乾かします。
早く乾かそうとしてドライヤーなどの熱を直接当てると、革を傷める原因になることがあります。
スエードなどの起毛革
スエードやヌバックなどの起毛革は、今回紹介したスムースレザーとは基本的なお手入れ方法が異なります。
専用のブラシやケア用品を使用するなど、素材に合わせたお手入れが必要です。
雨や汚れに備えたい
革靴を履く前に、使用できる素材であれば防水・撥水スプレーを使って雨や汚れに備える方法があります。
ただし、スプレーには種類があり、使用できる素材や使い方も製品によって異なります。
革靴に傷が付いた
革靴についた傷は、傷の深さや革の状態によって対応が異なります。
軽い擦れと、革そのものが傷ついている場合では必要な補修も変わるため、無理に自分で直そうとしない方がよいケースもあります。
かかとがすり減った
かかとのすり減りは、クリームなどのお手入れでは直せません。
トップリフトと呼ばれるかかと部分は、状態によって交換修理が可能です。
革靴のお手入れでやってはいけないこと
クリームを塗りすぎる
クリームは、たくさん塗ればよいというものではありません。
塗りすぎると表面に余分なクリームが残り、ベタつきやホコリが付着しやすくなる原因になります。
最初は少量から、薄く均一に伸ばすことを意識します。
濡れたまま放置する


雨などで濡れた革靴をそのままにしておくと、シミや革の変化、カビなどにつながる場合があります。
濡れた場合は表面の水分を拭き取り、風通しのよい場所で乾かします。
ドライヤーなどの熱で急激に乾かす
濡れた革靴を早く乾かそうとして、ドライヤーなどの熱を直接当てるのは避けましょう。
急激な乾燥によって革に負担がかかることがあります。
基本は風通しのよい場所で乾かします。
素材を確認せずにケア用品を使う
革靴用と書かれているケア用品でも、すべての素材に使用できるとは限りません。
スムースレザー、スエード、ヌバック、特殊な仕上げを施した革などでは、適したケア用品が異なることがあります。
使用前に、靴の素材とケア用品の対応素材・注意事項を確認することが大切です。
湿気が残った状態で履き続ける
革靴の中には、履いている間に汗などの湿気がこもります。
同じ靴を続けて履く場合も、使用後は湿気を逃がし、靴の状態を確認するようにしましょう。
革靴のお手入れに関するよくある質問
革靴は毎日お手入れした方がいいですか?
毎日クリーナーやクリームを使ったお手入れをする必要はありません。
普段は履いた後にブラッシングでホコリを落とし、クリームなどを使ったケアは革の状態を見ながら行います。
「毎回の簡単なケア」と「必要に応じたケア」を分けて考えると続けやすくなります。
革靴のクリームはどのくらいの頻度で塗りますか?
履く頻度や革の状態によって異なるため、一律に「月○回」と決める必要はありません。
革の乾燥やツヤの低下などを確認しながら使用します。
使用するクリームによって使い方が異なる場合もあるため、製品の説明も確認してください。
新品の革靴もお手入れした方がいいですか?
新品でも、保管期間や革の状態によってコンディションは異なります。
まずは革の状態を確認し、必要に応じてブラッシングや素材に合ったケアを行います。
防水・撥水スプレーを使用する場合も、その靴の素材に使用できる製品か確認してから使用してください。
革靴のお手入れは何で拭けばいいですか?
乾拭きや仕上げには、靴用クロスなどの柔らかく清潔な布を使用します。
クリームを塗るクロスと仕上げ用のクロスを分けておくと使いやすくなります。
ローファーも同じ方法でお手入れできますか?
お手入れ方法は、「ローファーか紐靴か」よりも使われている革の種類や仕上げによって考えます。
一般的なスムースレザーを使用したローファーであれば、ブラッシング、必要に応じたクリーナー、クリーム、仕上げという基本的な流れは共通します。
革靴のお手入れは、まず基本から

革靴のお手入れは、難しい工程を毎回繰り返すことではありません。
- 履いた後にブラッシングする
- 汚れが気になったら状態に合った方法で落とす
- 乾燥などを見ながらクリームで革を整える
といった基本から始めてみてください。
大切なのは、決められた回数だけを基準にするのではなく、自分の革靴の状態を見ることです。
履く頻度や季節、素材によっても状態は変わります。
少しずつ手をかけながら履くことで変化していく表情も、革靴を楽しむ魅力のひとつです。
whoop’-de-doo’のシューケア用品
whoop’-de-doo’公式オンラインショップでは、革靴のお手入れに使用できるシューケア用品をご用意しています。
初めて革靴のお手入れをする方も、使用する靴の素材やケア用品の説明を確認しながら取り入れてみてください。