
お気に入りの革靴に傷がついてしまったら・・・
小さな傷なら気にせず使うか自分で直すことも出来ると思います。
大きな傷であればやはりプロに修理を頼みたいところですよね。
そこで今回は修理職人による革靴の傷補修(つま先の傷)をご紹介します。
革靴の傷(つま先えぐれ)補修工程
今回は、牛革よりも柔らかな羊革を使った革靴(プレーントゥシューズ)のつま先周りの傷やえぐれを補修していきます。


今回傷の補修をおこなう革靴は、つま先の革が削れて白っぽくなっています。
よく見ると細かくえぐれている部分もありました。
傷をサンドペーパー(ヤスリ)で削る

細かな番手(今回は800番)のサンドペーパー(ヤスリ)を使って革の表面を削ります。
傷部分だけでなくその周りも均一削ることで、色の補修をするときに傷が目立たなくなります。


サンドペーパーをかけ終わったつま先周り。
傷を含めたつま先全体が均一に削られたことが分かります。
余計な油分などを落とす

リグロイン(ベンジン)を含ませた布で傷部分を中心にヤスリをかけた箇所をきれいに拭きます。
元々革に含まれていたクリームの油分や汚れなどを落とすことで、色直しや仕上げの時の靴クリームが革に入りやすくなります。
この工程を脱脂(だっし)と呼びます。
色の補修と傷の凹凸を消す

顔料に水と浸透液を混ぜたものを傷に塗っていきます。
浸透液の効果で顔料が均等に革にしみ込みます。

顔料が乾いたらまたサンドペーパーで革の表面を削ります。
この工程を何度か繰り返すことで徐々に顔料が塗り重ねられ、凹凸が滑らかになると同時に色も定着していきます。
今回の傷補修では5回繰り返しました。


丁寧に塗り重ねることで滑らかな表面が出来上がりました。
靴クリームで仕上げる

最後に靴クリームを塗ってブラッシングします。

補修前の状態と比較。
つま先の革傷やえぐれがほとんど目立たなくなり、新品に近い表面の状態によみがえりました。
これでまた気持ちよく履けそうですね。
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