whoop-de-doo 1st collection_2212 復刻モデル
2022.12.27
2022年春、創業者加藤冨士逸が逝去しました。
1987年フープディドゥのブランド立ち上げ以来すべてのデザインに携わり過去にとらわれたくないと過去のデザイン画やサンプルなど一切残さなかった冨士逸。
逝去後貴重な1stコレクションの資料が見つかりました。
斬新なデザインと色使い、今なお新しく、カッコよく、最高にぶっ飛んでるコレクション。
初めて見た私たちは目を奪われ復刻版として作ることを決めました。
復刻版第一弾に選んだのは鮮やかな色とランダムな型押し革で彩られた全て(左右ですら!)違う模様の靴たち。
画質の荒い2枚の写真と、絵型から想像して作る作業は容易ではないけれど、全く同じでなくていい、私たちらしさも詰め込んでつくろう。
復刻版制作への挑戦は私たちをわくわくさせてくれました。
同じ浅草に拠点を持つ婦人靴メーカーの片隅で始まったフープディドゥ。
当時はお金も当然なく、革問屋にあった型押し革を各色仕入れて使ったのではないか。
木型はどんなだったんだろう?紐の色は?ソールは?
当時の革メーカーはすでになく、同じ仕様の革もなくまずは革を作るところからのスタートでした。
どうせやるなら思いっきりかっこよくて胸を張れるものにしたい。
革は当時使用していたものより上質で少し厚みのあるヌメ革を選びました。
そこに唐草模様を型押ししてランダムな革を再現し、木型は当時より少し幅広でラギットな印象のなものを。
コバの張り出しは当時のように。
当時のモデルは一体型のラバー製ソールのようですが、復刻版はレザーとラバーを組み合わせた2212のオリジナルソールを作成しました。
カラーバリエーションも全く同じではなく新たにグレーも追加し、パティーヌで少しマットな質感に仕上げています。(パティーヌ:成型後職人による手作業で色付けすること)
ヌメ革でキレイな発色を出すのが非常に難しく、塗料の色味から濃さまで試作を重ね、塗りも型紙の段階と製甲の段階でそれぞれ行い、これはと思える復刻版だけのカラーを実現しました。
ローファーのベルトの部分はデザインを変え大きく抜き、型抜き革を縫い込んだりと、こだわりは多岐にわたります。
いいものを作ったら売れる時代はとうに過ぎたことはわかっている。
でも目に留まったときにいいものでなければ話にもならない。
ひとつとして同じ模様のない、まさに世界でひとつだけの靴。
この靴を復刻版第一段として自信をもって送り出します。
whoop-de-dooらしくお祭り騒ぎを始めましょう
当時のロゴを再デザインし、冨士逸=2212の名を冠して35周年の節目に各型限定100足で発売いたします。